ほどほど。
20年ぶりにスキーをした。
翌日から海外出張の予定だったので、ほどほどにしておこう。
そう思っていた。
でも、ほどほどは、実は難しい。
ほぼ素人なので、全身に力が入り、絶対に怪我できないと思うと、さらに緊張する。
ほどほどというのは、力を抜くということ。
力を抜くというのは、経験を積んで、
「加減」を調節できるようにならないとできない。
そう、ほどほどは、
力を入れ過ぎたり、逆に抜き過ぎたりを繰り返した果てに習得できる、「技術」。
スキーをして2日後に、全身の筋肉が私にそう教えてくれた。
悲鳴を上げたくなるほどの、筋肉痛、という形で。
何事も、そうなのだ。
入社したての頃、「ほどほどにして早く帰るようにしなさい」と言われたけど、
最初は要領も悪いし、頑張り過ぎてしまって、
終電まで残ることもあった。身体も壊した。
でも、そんな時期を経たからこそ、
人に迷惑をかけず、自分の身体と心の健康も守れる程度の、
「ここまで頑張ろう」「ここまででいいや」
ができるようになった。
ほどほどは、習得するものなのである。